臭いおならが出るメカニズム
2016/06/14
おならについての基礎知識
腸に溜まった気体が排出されるとおならになります。
驚かれる方もいらっしゃるのではないでしょうか、おならの成分の大部分は口から飲み込んだ空気なのです。
その空気に腸内細菌が食物を腸で分解した際のガスが混ざり合い、臭いおならとなるのです。
ご飯を食べるのが早いと、ご飯と同時に空気をたくさん飲み込んでしまいます。
おならをする回数が多い人は、ご飯を食べるのが早い傾向にあります。
食事の際にゆっくりとよく噛んで食べることで飲み込む空気を減らし、同時に食物をなるべく細かい状態で腸まで運ぶことにより、おならの臭いと回数を減らすことができます。
良いおなら、悪いおなら
エネルギー源となる炭水化物、体を作る素となるたんぱく質。
このどちらも人体にとっては欠かせないものですが、どちらも腸内細菌によって分解されることにより、おならが出る原因となります。
ただし、細菌がこれらを分解する時に発生するガスは全く異なり、 炭水化物の場合は二酸化炭素やメタンガスといった、比較的人体に悪影響はないものがメインなのに対し、 たんぱく質の場合はアンモニア、硫化水素その他といった、人体にとって有害なガスが発生します。
何を食べても腸内でガスは発生します。
従って、おならをしない体質を作るのはほぼ不可能でしょう。
臭わないおならにすることを目指しましょう。
食事の際、肉類などのたんぱく質を摂取する量を減らし、炭水化物を主体に食べるようにします。
ただし、たんぱく質は血液や筋肉、髪の毛や皮膚、臓器の材料であり、人体を維持するために不可欠な栄養素です。
必要最低限の分量は摂取するようにして下さい。
そのような食生活を続けていけば、次第におならが臭わなくなっていきます。
しかし、筋肉トレーニングや運動を日課にしている人は、傷ついた筋肉組織を修復するために普段以上のたんぱく質を摂取する必要があります。
その場合はおならが臭くなるのは仕方がないのですが、善玉菌、悪玉菌のバランスに気を遣うことで、ある程度おならの臭いは制御することができます。
善玉菌、悪玉菌
食事をし、増殖し、排泄する。
これらのサイクルから分かる通り、腸内細菌も人間と同じ生物です。
餌が沢山あれば、それだけそれを餌にする腸内細菌も増殖します。
たんぱく質を餌とし、有害な物質として排出するものを俗に「悪玉菌」と呼びます。
それに対しビフィズス菌といった乳酸菌など、人体に害のない菌を「善玉菌」と呼びます。
ただし、悪玉菌といえど人体にとっては消化吸収の助けになってくれており、共生関係にあると言えるのですが、 悪玉菌が増えすぎることにより、おならが臭くなったり病気の原因になったりします。
この「腸内バランスの乱れ」という言葉、誰もが一度は耳にしたことがあると思います。
「腸内バランス」を正常な状態に戻したり保つには、ヨーグルトなどの善玉菌を含んだ食物を摂取したり、善玉菌の餌となるオリゴ糖を摂取するのがよいでしょう。